※本記事にはプロモーションが含まれています
「突然ログアウトされた」「知らない投稿が増えている」「英語のメールが届いた」──そんな異変を感じたら、それはInstagramアカウントの乗っ取り被害かもしれません。
焦る気持ちはわかりますが、正しい手順を踏めばアカウントは取り戻せます。この記事では、被害直後の緊急対応から復旧申請の方法、そして二度と同じ目に遭わないための再発防止策まで、2025年10月調査時点の最新情報をもとに、段階を追って詳しく解説します。
不安な気持ちを抱えている方、一人でも多くの方の役に立つ内容になっています。落ち着いて、一つずつ進めていきましょう。
まず確認!インスタが乗っ取られた時の兆候チェック
最初に、本当に乗っ取られているのかを確認しましょう。以下のような兆候が見られる場合、アカウントが不正アクセスされている可能性が高いです。
典型的な乗っ取りの兆候
1. 英語の「Security alert」メールが届いた
- Instagramから「We detected unusual activity」や「Your email address has been changed」といった件名の英語メールが届く
- メールアドレスやパスワードが変更されたという通知
- 身に覚えのない場所からのログイン通知
2. ログインできなくなった
- いつものパスワードでログインできない
- 「パスワードが間違っています」と表示される
- 登録したメールアドレスや電話番号が変更されている
3. アカウント内に不審な変更がある
- 自分が投稿していない写真や動画が投稿されている
- プロフィール写真やプロフィール文が勝手に変わっている
- フォローしていないアカウントをフォローしている
- ストーリーズに見覚えのない投稿がある
4. フォロワーから連絡が来る
- 「変なDMが来た」とフォロワーから報告される
- 「怪しいリンクを送られた」と友人から指摘される
- 投稿内容がおかしいと周囲から心配される
5. ログイン履歴に不審なアクセスがある
- 設定から「セキュリティ」→「ログインアクティビティ」で、知らない場所や端末からのアクセスを確認できる
- 海外からのログインや、使っていない端末からのアクセスが記録されている
今すぐ確認すべきこと
まず、現在ログインできるかどうかを確認してください。これによって取るべき対応が大きく変わります。
- ログインできる場合:まだ完全に乗っ取られていない可能性が高く、自分で対処できます
- ログインできない場合:メールアドレスやパスワードが変更されており、復旧申請が必要です
次の章から、それぞれのケースに応じた対処法を詳しく説明していきます。
【ログインできる場合】今すぐやるべき緊急対応
ログインできる状態なら、被害を最小限に抑えるチャンスです。以下の手順を上から順番に実行してください。
ステップ1:パスワードを即座に変更する
手順(2025年10月調査時点)
- Instagramアプリを開き、プロフィール画面右上の「三本線」をタップ
- 「設定とプライバシー」→「アカウントセンター」を選択
- 「パスワードとセキュリティ」→「パスワードを変更」をタップ
- 現在のパスワードを入力し、新しいパスワードを設定
強力なパスワードの作り方
- 12文字以上にする
- 大文字・小文字・数字・記号を組み合わせる
- 他のサービスで使っているパスワードは使わない
- 誕生日や名前など推測しやすい情報は避ける
- 例:
Ig@2025Secure!#Krsのようなランダムな組み合わせ
ステップ2:不正にログインしている端末をログアウトさせる
手順
- 「設定とプライバシー」→「アカウントセンター」を開く
- 「パスワードとセキュリティ」→「ログインしている場所」を選択
- 見覚えのない端末やロケーションがあれば、その項目をタップ
- 「ログアウト」を選択して強制ログアウト
すべての不審な端末からログアウトさせたら、「すべての端末からログアウト」を実行するのも効果的です。その後、信頼できる自分の端末から再度ログインしてください。
ステップ3:メールアドレスと電話番号を確認・修正する
乗っ取り犯がメールアドレスや電話番号を変更している可能性があります。
確認手順
- 「設定とプライバシー」→「アカウントセンター」を開く
- 「個人の情報」→「連絡先情報」を選択
- メールアドレスと電話番号が自分のものか確認
- 変更されていたら、正しい情報に戻す
重要:変更後、Instagramから確認メールや認証コードが届くので、必ず認証を完了させてください。
ステップ4:二段階認証を設定する
これは乗っ取りを防ぐ最も効果的な方法です。今すぐ設定しましょう。
設定手順
- 「設定とプライバシー」→「アカウントセンター」を開く
- 「パスワードとセキュリティ」→「二段階認証」を選択
- 認証方法を選ぶ(認証アプリが最も安全)
- 認証アプリ(Google Authenticator、Microsoft Authenticatorなど):推奨
- SMS(テキストメッセージ):やや安全性が低い
- WhatsApp:利用可能だが認証アプリの方が安全
認証アプリの設定方法
- 「認証アプリを使用」を選択
- 画面に表示されるQRコードを、Google AuthenticatorやMicrosoft Authenticatorアプリでスキャン
- アプリに表示される6桁のコードをInstagramに入力
- バックアップコードを必ず保存する(紙にメモするか、安全な場所にスクリーンショットを保存)
ステップ5:連携アプリを見直して不審なものを削除
知らないうちに悪質なアプリと連携されている可能性があります。
確認・削除手順
- 「設定とプライバシー」→「ウェブサイトの権限」を選択
- 「アクティブ」タブで連携中のアプリを確認
- 見覚えのないアプリや使っていないアプリがあれば「削除」
よくある不審なアプリの特徴:
- フォロワー増加を謳うサービス
- 「誰があなたのプロフィールを見たか分かる」系のアプリ
- 無料で「いいね」を増やすと宣伝するツール
ステップ6:フォロワーに注意喚起する
あなたのアカウントから不審なDMやリンクが送られている可能性があります。
注意喚起DMのテンプレート
【重要なお知らせ】
先日、私のInstagramアカウントが一時的に不正アクセスを受けました。
もし私のアカウントから怪しいDMやリンクが届いていたら、
絶対に開かないでください。
現在は復旧して安全な状態です。ご心配をおかけして申し訳ありません。
ストーリーズやフィード投稿でも同様の内容を発信すると効果的です。
ステップ7:最近の投稿やストーリーズを確認・削除
身に覚えのない投稿がないかチェックし、あれば削除します。
確認項目
- フィード投稿
- ストーリーズ(24時間以内のもの)
- リール
- IGTV動画
- コメント欄での返信
不審な投稿を見つけたら、その投稿を開いて「…」→「削除」を選択してください。
【ログインできない場合】復旧申請フォームの完全ガイド
メールアドレスやパスワードが変更されてログインできない場合は、Instagramの公式復旧手続きを利用します。焦らず、丁寧に進めましょう。
ステップ1:公式復旧フォームにアクセスする
URL:https://help.instagram.com/149494825257596
このページから「アカウントを保護」→「ハッキングされたアカウントの復旧」を選択します。
または、ログイン画面で以下の手順を実行します。
アプリからの復旧開始方法
- Instagramアプリを開く
- ログイン画面で「パスワードを忘れた場合」をタップ
- ユーザー名またはメールアドレス/電話番号を入力
- 「ログインできませんか?」→「さらにサポートが必要な場合」を選択
ステップ2:本人確認の方法を選ぶ
Instagramは本人確認のために、いくつかの方法を提示します。
選択肢
- 以前に登録したメールアドレスまたは電話番号を使う
- 乗っ取り犯がまだ変更していない連絡先がある場合
- この方法が使えれば最も簡単
- セルフィー動画による本人確認
- 画面の指示に従って、自分の顔を撮影
- AIが本人確認を行う(通常数時間~1日で結果が出る)
- 本人確認書類を提出する
- 運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど
- 書類とアカウント名が一致している必要がある
ステップ3:復旧申請フォームに正確に記入する
記入項目と注意点
| 項目 | 記入内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| フルネーム | アカウント登録時の名前 | プロフィール名ではなく、登録時の本名 |
| ユーザー名 | @から始まるあなたのID | 正確に入力(大文字小文字も区別される) |
| メールアドレス | 連絡を受け取れるアドレス | 今アクセスできるメールアドレスを入力 |
| 電話番号 | SMS受信可能な番号 | 国番号(+81)から入力 |
| 元の登録情報 | 乗っ取り前のメールアドレス | 覚えている限り正確に |
本人確認書類の提出方法
- 運転免許証、パスポート、マイナンバーカードのいずれかを用意
- 書類全体がはっきり写るように撮影(フラッシュで反射しないよう注意)
- アカウント名と書類の氏名が一致していることが重要
- 指定のフォームから画像をアップロード
ステップ4:Instagramからの英語メールに対応する
申請後、Instagramから英語でメールが届くことがあります。落ち着いて対応しましょう。
よく届く英語メールと日本語訳
| 英語の件名 | 日本語の意味 | 必要な対応 |
|---|---|---|
| “We received your request” | リクエストを受け取りました | 返信不要。審査を待つ |
| “We need more information” | 追加情報が必要です | 指示に従って情報を送信 |
| “Account recovered successfully” | アカウント復旧成功 | 新しいパスワードを設定 |
| “We couldn’t verify your identity” | 本人確認ができませんでした | 再度申請するか、別の方法を試す |
追加情報を求められた場合の返信テンプレート(英語)
Subject: Re: Additional Information for Account Recovery
Dear Instagram Support Team,
Thank you for your response. I am providing the requested information below:
- Full Name: [あなたの氏名]
- Username: @[ユーザー名]
- Email address used when I created this account: [元のメールアドレス]
- Phone number: [電話番号]
- Date when I noticed unauthorized access: [気づいた日付]
I have attached a photo of my government-issued ID as proof of identity.
Please let me know if you need any additional information.
Thank you for your assistance.
Best regards,
[あなたの名前]
ステップ5:返信が来ない場合の対処法
申請から3~5営業日経っても返信がない場合:
- 迷惑メールフォルダを確認
- Instagramからのメールが迷惑メールに分類されている可能性
- 別のメールアドレスで再申請
- 最初の申請が届いていない可能性
- 1週間以上経過してから再度申請
- Facebookアカウントと連携していた場合
- Facebookからログインを試みる
- Facebook経由でInstagramサポートに問い合わせ
- Meta Business Suiteを利用している場合
- ビジネスアカウントならMeta Business Suiteからサポートにアクセス可能
ステップ6:復旧後に必ずやるべきこと
アカウントが復旧したら、すぐに以下を実行してください:
- パスワードを強力なものに変更(前述の方法参照)
- 二段階認証を設定(必須)
- メールアドレスと電話番号を確認・更新
- すべての端末からログアウト→信頼できる端末から再ログイン
- 連携アプリをすべて削除し、必要なものだけ再連携
復旧後に必ず設定すべきセキュリティ項目
アカウントを取り戻したら安心…ではありません。再び乗っ取られないために、以下の設定をすべて実行してください。
1. 二段階認証の完全設定(最重要)
前述の通り、二段階認証は乗っ取り防止の最強の盾です。
推奨設定
- 認証アプリを第一選択肢にする
- Google Authenticator、Microsoft Authenticator、Authyなど
- SMSよりも安全性が高い
- バックアップ方法を複数用意
- 認証アプリ + SMS
- 複数の認証アプリに同じアカウントを登録(Google AuthenticatorとMicrosoft Authenticatorなど)
- リカバリーコードを安全に保管
- 紙に書いて金庫や鍵付き引き出しに保管
- パスワード管理アプリ(1Password、Bitwardenなど)に保存
- 絶対にデジタル写真のまま端末に残さない
設定後の確認
二段階認証が正しく機能しているか、一度ログアウトして再ログインしてテストしてください。
2. メールアドレスと電話番号の再確認
チェック項目
- 登録メールアドレスが自分のものか
- メールアドレスに認証メールが届くか(実際に受信テスト)
- 電話番号が正しいか
- SMSが受信できるか(テスト送信)
- 予備のメールアドレスも登録しているか
予備の連絡先を登録する方法
- 「設定とプライバシー」→「アカウントセンター」
- 「個人の情報」→「連絡先情報」
- 「メールアドレスまたは電話番号を追加」
- 予備の連絡先を入力して認証
メインのメールアドレスが使えなくなった時のために、必ず予備を設定しておきましょう。
3. 全ての連携アプリを見直す
過去に連携したアプリが脆弱性の原因になることがあります。
見直し手順
- 「設定とプライバシー」→「ウェブサイトの権限」
- 連携中のアプリを1つずつ確認
- 以下に該当するアプリは削除
- 1年以上使っていないアプリ
- 提供元が不明なアプリ
- フォロワー管理系のアプリ
- 「いいね」や「フォロワー」を増やすと謳うアプリ
安全な連携アプリの例
- Canva(デザインツール)
- Buffer、Later(公式予約投稿ツール)
- Spotify、Apple Music(音楽サービス)
それ以外は基本的に削除を推奨します。
4. パスワードの定期変更ルールを作る
乗っ取りを防ぐには、定期的なパスワード変更が効果的です。
推奨スケジュール
- 3~6ヶ月ごとにパスワードを変更
- カレンダーにリマインダーを設定
パスワード管理のベストプラクティス
- パスワード管理アプリを使う
- 1Password、Bitwarden、Dashlane、LastPassなど
- 複雑なパスワードを自動生成・保存できる
- 同じパスワードを使い回さない
- Instagram、Twitter、Facebook、Google…すべて別のパスワードに
- 使い回すと、1つ漏れただけで全サービスが危険にさらされる
- パスワードのヒントを設定しない
- 「母親の旧姓は?」などの質問は推測されやすい
- どうしても設定する場合は、嘘の答えにする
5. ログインアラートを有効にする
不審なログインがあった時、すぐに気づけるように設定します。
設定方法
- 「設定とプライバシー」→「アカウントセンター」を開く
- 「パスワードとセキュリティ」→「ログインアラートとワンタップ」
- 「認識できないログインに関するアラートを受け取る」をオン
これで、知らない端末からログインがあると、即座にメールやプッシュ通知が届きます。
6. プライバシー設定を見直す
アカウントの公開範囲を適切に設定することも重要です。
推奨設定
- アカウントを非公開にする(特に個人アカウント)
- フォロワー以外に投稿が見られない
- フォローリクエストを承認制にできる
- ストーリーズを非表示にする相手を設定
- 怪しいアカウントをブロックまたは制限
- タグ付けの承認を必須にする
- 「設定とプライバシー」→「タグとメンション」
- 「タグ付けを許可する人」→「誰も許可しない」または「フォローしている人」
- コメントをフィルタリング
- 不快なコメントやスパムを自動的に非表示にする
- 「設定とプライバシー」→「非表示の単語」で特定のワードをブロック
7. セキュリティチェックポイントを定期的に確認
月に1回程度、以下の項目をチェックする習慣をつけましょう。
月次セキュリティチェックリスト
| 確認項目 | 確認方法 | 異常があった場合の対応 |
|---|---|---|
| ログイン履歴 | 「設定」→「セキュリティ」→「ログインアクティビティ」 | 不審なログインがあれば即座にログアウト |
| メールアドレス | 「アカウントセンター」→「個人の情報」 | 変更されていたら即座に戻す |
| 電話番号 | 「アカウントセンター」→「個人の情報」 | 変更されていたら即座に戻す |
| 連携アプリ | 「設定」→「ウェブサイトの権限」 | 不審なアプリは削除 |
| 二段階認証 | 「アカウントセンター」→「パスワードとセキュリティ」 | オフになっていたら即座にオンに |
| パスワード変更日 | 自分のメモやカレンダー | 6ヶ月以上経過していたら変更 |
8. Meta Verified(有料認証)の検討
より高いセキュリティを求める場合、Meta Verifiedの導入も選択肢です。
Meta Verifiedとは?
- Instagramの公式有料認証サービス
- 月額料金:約1,200円(2025年10月時点、プラットフォームにより異なる)
- 青いバッジが付与される
セキュリティ面でのメリット
- なりすまし防止
- アカウント復旧時の優先サポート
- 専門チームによる監視
導入すべき人
- ビジネスアカウントを運営している
- インフルエンサーやクリエイター
- 過去に複数回乗っ取り被害に遭った
- 個人情報が多く含まれるアカウント
導入手順
- プロフィール画面の「Meta Verified」をタップ
- 本人確認書類を提出
- 月額料金の支払い方法を設定
- 審査完了後(通常1~3日)、認証バッジが付与される
ただし、Meta Verifiedに加入しても、基本的なセキュリティ設定(二段階認証など)は必須です。
二次被害を防ぎ、法的対応が必要な場合の手順
アカウントを復旧できても、被害はそこで終わらないことがあります。フォロワーへの影響や、場合によっては法的手段が必要になるケースもあります。
1. フォロワーへの謝罪と報告
乗っ取り中に不審なDMや投稿が送られていた場合、必ずフォロワーに報告しましょう。
謝罪・報告投稿のテンプレート
【ご報告とお詫び】
先日、私のアカウントが不正アクセスされ、
一時的に第三者に操作されていました。
その間、以下のような被害があった可能性があります:
- 不審なDMの送信
- 怪しいリンクを含む投稿
- 勝手なフォローやいいね
もし私のアカウントから不審なメッセージや
リンクが届いていた場合は、絶対に開かないでください。
現在はアカウントを復旧し、セキュリティを強化しました。
ご心配とご迷惑をおかけして大変申し訳ございません。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
投稿のポイント
- 具体的にどんな被害があったか説明する
- 「リンクを開かないで」と明確に注意喚起する
- 現在は安全であることを伝える
- 丁寧に謝罪する
2. よくある二次被害のパターンと対策
乗っ取り後に発生しやすい二次被害を知っておきましょう。
パターン1:偽の復旧サポート詐欺
手口
- 乗っ取り被害者に「助けます」とDMが届く
- 「Instagram公式サポート」などを名乗る
- 「有料で復旧できます」と金銭を要求
対策
- Instagram公式はDMで連絡しないと覚える
- 金銭を要求するアカウントは100%詐欺
- そのようなDMが来たら即ブロック&報告
パターン2:フィッシング詐欺の連鎖
手口
- 「あなたのアカウントが違反しています」というメール
- 「24時間以内に確認しないとアカウント削除」と脅す
- 偽のログインページに誘導してパスワードを盗む
対策
- メールのリンクは絶対にクリックしない
- 公式アプリから直接ログインして確認
- 送信元のメールアドレスを確認(@mail.instagram.comなど本物のドメインか)
パターン3:フォロワーへの二次乗っ取り
手口
- 乗っ取られたあなたのアカウントから、フォロワーに「このリンク見て」とDM
- リンク先で「Instagramにログインして確認してください」と偽ページに誘導
- フォロワーのアカウント情報も盗まれる
対策
- フォロワーに「不審なDMは開かないで」と事前に周知
- 乗っ取り中に送られたDMの履歴を確認し、被害が広がっていないかチェック
- 被害を受けたフォロワーがいたら、復旧方法を案内
3. 金銭被害が発生した場合
乗っ取り犯があなたのアカウントを使って詐欺を働き、フォロワーが金銭被害に遭った場合は、法的対応が必要です。
被害届の提出先
- 最寄りの警察署
- サイバー犯罪相談窓口に相談
- 「不正アクセス禁止法違反」として被害届を提出
- 都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口
- 各都道府県警察のウェブサイトから問い合わせ
- 電話相談も可能(#9110)
提出時に必要な資料
- 乗っ取りの証拠(スクリーンショット、メール、URL)
- 被害の時系列をまとめた文書
- Instagramからの通知メール
- 身分証明書
警察での対応の流れ
- 相談窓口で事情を説明
- 被害届の作成(警察官が聞き取り)
- 受理番号が発行される
- 捜査開始(時間がかかることが多い)
- 犯人が特定されれば検挙
注意点
- サイバー犯罪は捜査に時間がかかることが多い
- 被害額が少額の場合、捜査の優先度が下がる可能性がある
- 証拠はできるだけ詳細に保存しておく
4. 発信者情報開示請求(民事的手段)
犯人を特定して損害賠償を請求したい場合は、発信者情報開示請求という手段があります。
発信者情報開示請求とは?
インターネット上で被害を受けた際、プロバイダ(この場合はMeta/Instagram)に対して、犯人の個人情報(IPアドレス、氏名、住所など)の開示を求める法的手続きです。
手続きの流れ
- 弁護士に相談
- インターネット法務に詳しい弁護士を探す
- 日本弁護士連合会の「ひまわりサーチ」などで検索
- 証拠の整理
- 不正アクセスの証拠
- 被害の内容と金額
- Instagramとのやり取り記録
- Metaに対して発信者情報開示を請求
- 裁判所を通じて正式に請求
- Meta側が開示に応じるか判断
- 情報が開示されたら、犯人に対して損害賠償請求
- 民事訴訟を提起
- 慰謝料や被害額の請求
費用の目安
- 弁護士費用:30万円~100万円程度
- 裁判費用:数万円~数十万円
- 時間:半年~2年程度
現実的な判断
- 被害額が大きい場合(数十万円以上)は検討の価値あり
- 被害額が少額の場合、費用対効果が見合わないことが多い
- まずは弁護士の無料相談を利用して判断
5. 相談できる窓口まとめ
困った時に頼れる相談先をまとめました。
無料相談窓口
| 相談先 | 対応内容 | 連絡方法 |
|---|---|---|
| 警察相談専用電話(#9110) | サイバー犯罪全般の相談 | 電話(全国共通) |
| 消費生活センター(188) | 詐欺被害の相談 | 電話(全国共通) |
| 法テラス | 法的トラブルの相談 | 電話:0570-078374 |
| 日本サイバー犯罪対策センター | サイバー犯罪の情報提供 | ウェブサイトから |
| 各都道府県警察サイバー犯罪相談窓口 | 地域のサイバー犯罪相談 | 各警察署のウェブサイト |
※ 被害届は“サイバー犯罪相談窓口”経由で提出し、状況により“情報提供”扱いになる場合もあります
弁護士相談
- 日本弁護士連合会「ひまわりサーチ」
- https://www.nichibenren.or.jp/
- 専門分野から弁護士を検索可能
- 弁護士ドットコム
- オンラインで弁護士に相談できる
- 初回相談無料の弁護士も多数
6. ビジネスアカウント・企業アカウントの場合
企業や店舗のアカウントが乗っ取られた場合、被害はより深刻です。
企業アカウント特有の被害
- ブランドイメージの毀損
- 顧客情報の漏洩リスク
- 取引先への信用失墜
- 売上・集客への影響
企業アカウントが取るべき追加対応
- 社内での報告と対策会議
- 経営層への報告
- 広報・法務・ITセキュリティ部門との連携
- 取引先・顧客への正式な通知
- プレスリリースの発行
- 公式サイトでの告知
- メールマガジンでの注意喚起
- セキュリティ監査の実施
- 他のSNSアカウントも被害を受けていないか確認
- 社内システムの総点検
- パスワード管理ルールの見直し
- 保険の適用検討
- サイバー保険に加入している場合、保険金請求が可能
- 保険会社に速やかに連絡
- 再発防止策の策定
- アカウント管理者の権限を最小限に
- 複数人でのチェック体制構築
- セキュリティ研修の実施
まとめ|落ち着いて、正しい手順で取り戻そう
Instagramアカウントの乗っ取りは、誰にでも起こりうる被害です。しかし、冷静に正しい手順を踏めば、ほとんどのケースで復旧できます。
状況別・対応フローの総まとめ
【ログインできる場合】即座に実行
- ✅ パスワードを強力なものに変更
- ✅ 不正端末から強制ログアウト
- ✅ 二段階認証を設定(認証アプリ推奨)
- ✅ メールアドレス・電話番号を確認
- ✅ 連携アプリを削除
- ✅ フォロワーに注意喚起
- ✅ 不審な投稿を削除
【ログインできない場合】復旧申請
- ✅ 公式復旧フォームから申請
- ✅ 本人確認(セルフィー動画または書類)
- ✅ 英語メールに対応(テンプレート活用)
- ✅ 3~5日待って返信なければ再申請
- ✅ 復旧後、直ちにセキュリティ設定
二次被害を防ぐ3つの鉄則
乗っ取り後の二次被害を防ぐために、以下を必ず守ってください。
鉄則1:Instagram公式はDMで連絡しない
- 「アカウントを復旧します」というDMは100%詐欺
- 公式サポートは https://help.instagram.com のみ
鉄則2:復旧に料金は一切かからない
- 「有料で確実に復旧できます」は詐欺
- 公式の復旧手続きは完全無料
鉄則3:パスワードや認証コードは絶対に教えない
- どんな理由があっても、誰にも教えない
- Instagramスタッフも絶対に聞いてこない
今後の安全習慣チェックリスト
乗っ取りを予防するために、日頃から以下を実践しましょう。
毎日の習慣
- 怪しいリンクはクリックしない
- 公式アプリからのみログインする
- フィッシングメールに注意する
毎月の習慣
- ログイン履歴を確認する
- 連携アプリを見直す
- パスワード管理アプリで重複チェック
3~6ヶ月ごとの習慣
- パスワードを変更する
- 二段階認証の設定を確認する
- メールアドレス・電話番号が最新か確認
絶対にやってはいけないこと
- ❌ パスワードを使い回す
- ❌ 二段階認証を設定しない
- ❌ 怪しいアプリと連携する
- ❌ 公共Wi-Fiで重要な操作をする
- ❌ フォロワー増加ツールを使う
最後に:焦らず、一歩ずつ進めば大丈夫
アカウントが乗っ取られると、パニックになるのは当然です。しかし、焦って間違った行動を取ると、かえって状況が悪化します。
この記事で紹介した手順は、2025年10月調査時点の最新情報に基づいており、実際に多くの人がこの方法でアカウントを取り戻しています。
- ログインできるなら、今すぐパスワード変更と二段階認証
- ログインできないなら、公式復旧フォームから丁寧に申請
- 復旧後は、必ずセキュリティ設定を強化
一番大切なのは、落ち着いて、正しい手順を一つずつ実行することです。
もしこの記事が役に立ったら、同じ悩みを持つ友人や家族にもシェアしてあげてください。一人でも多くの人が、安全にInstagramを使える環境を作っていきましょう。
あなたのアカウントが無事に復旧し、今後も安全に使い続けられることを願っています。
【参考情報】
- Instagram公式ヘルプセンター:https://help.instagram.com/149494825257596
- 警察庁サイバー犯罪相談:#9110
- 消費者ホットライン:188
- 法テラス:0570-078374
※本記事の情報は2025年10月時点のものです。Instagram の仕様は随時変更される可能性がありますので、最新情報は公式ヘルプセンターでご確認ください。
コメント