太陽光発電のメリット・デメリット|2026年度の制度と4kWの試算で判断する

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住宅用太陽光発電には、電気を買う量を減らせる、余った電気を売れる、停電時に昼間の電源を確保できるといったメリットがあります。一方で、設置費用が高い、発電量が天候や屋根条件に左右される、点検・修理・屋根工事に費用がかかるなどのデメリットもあります。設置すればどの家庭でも同じように得をする設備ではありません。

この記事の目次

営業担当者ごとに言うことが違う、シミュレーションの数字が会社によってバラバラ、「今だけ」「必ず元が取れる」という言葉に押されて決めていいのか不安……そう感じている方も多いのではないでしょうか。高額な買い物であるうえ、専門用語も多いため、比較すること自体に疲れてしまうのも無理はありません。

太陽光発電を検討しやすいのは、日当たりのよい屋根があり、今の家へ長く住む予定で、昼間にも一定の電気を使う家庭です。反対に、近いうちに屋根修理や住み替えを予定している場合、周囲の建物や樹木で影がかかる場合、毎月の返済額だけで契約を判断する場合は、慎重な確認が必要です。

2026年度の住宅用太陽光発電では、10kW未満のFIT価格に初期投資支援の仕組みが入り、最初の4年間は24円/kWh、5~10年目は8.3円/kWhです(10年間の平均は約14.58円/kWh)。しかし、売電価格だけを見て判断すると、自家消費、維持費、屋根工事、卒FIT後の使い方を見落としてしまいます。

この記事では、太陽光発電のメリットとデメリット、2026年度の制度、4kWを設置した場合の試算、向いている家の条件、見積もりで確認する項目まで解説します。

判断の中心は「いくら売れるか」より、「自宅でどれだけ使えるか」です。
発電した電気を昼間に自宅で使えば、電力会社から買う電気を減らせます。売電単価、電気料金、生活時間、屋根条件を同じ表に入れて比較しましょう。

太陽光発電のメリット・デメリットを一覧で比較

太陽光発電は、導入直後の電気代だけで評価する設備ではありません。20年前後の利用を想定し、発電量、修理、屋根の工事、売電制度の終了後まで含めて考えます。

項目 メリット デメリット・注意点
電気代 発電中に自家消費すれば、電力会社から買う電気を減らせる 夜間や発電不足時は電気を購入する。電気代がゼロになるとは限らない
売電 FIT期間中は、余剰電力を決められた価格で売れる 2026年度は最初の4年と5~10年目で単価が大きく異なる
停電 自立運転機能があれば、晴れた昼間に非常用電源として使える 太陽光だけでは夜間に使えず、家全体へ自動給電できるとは限らない
環境 発電時に燃料を燃やさず、家庭の購入電力量を減らせる 製造、輸送、交換、撤去、廃棄にも資源と費用が必要
初期費用 補助制度を利用できる地域では負担を抑えられる場合がある 100万円を超えるケースもあり、屋根条件や足場で金額が変わる
維持管理 日常的な燃料補給は不要 点検、修理、パワーコンディショナー交換などを見込む必要がある
住宅との相性 使っていない屋根面を発電に活用できる 方角、勾配、影、積雪、塩害、屋根材、耐荷重で適性が変わる
将来 卒FIT後も自家消費や新たな売電契約を続けられる 将来の売電単価、電気料金、修理費は確定していない

表は横にスクロールできます。

太陽光発電の価値は、「自家消費で減らせる電気代」と「余剰電力の売電収入」の合計です。ここから、初期費用、金利、点検・修理、保険、撤去などの費用を引いて判断します。

住宅用太陽光発電の主なメリットとデメリットの比較

太陽光発電を検討しやすい家・慎重に判断したい家

最初に屋根と暮らしの条件を確認すると、売電シミュレーションだけに引っ張られずに済みます。

確認項目 検討しやすい条件 慎重に判断したい条件
居住予定 今の家へ長く住む予定がある 数年以内の売却・建て替え・住み替えを考えている
屋根の日当たり 日中の影が少なく、発電に使える面積がある 隣家、樹木、山、アンテナなどの影が長時間かかる
屋根の状態 葺き替えや大規模修繕を当面予定していない 雨漏り、劣化、旧耐震、近い時期の塗装・葺き替え予定がある
昼間の電力使用 在宅勤務、給湯、乾燥機、食洗機、EV充電などを昼間へ移せる 日中は不在で、電気使用の多くが夜間に集中している
資金計画 総額、金利、維持費を含めても家計に余裕がある 長期ローンで月額だけを合わせ、総支払額を確認していない
見積もり 複数社を同じ条件で比べ、屋根調査を受けている 訪問当日の値引きや一社だけの発電予測で決めようとしている

一つ当てはまらないだけで設置不可とは限りません。発電量と追加費用へどの程度影響するかを確認します。

とくに屋根修理の時期は重要です。設置後に塗装や葺き替えをすると、パネルの一時撤去、再設置、足場、防水処理が必要になり、想定外の費用が発生することがあります。

太陽光発電の8つのメリット

1. 発電した電気を使い、購入電力量を減らせる

太陽光発電の中心的なメリットは、自宅で作った電気をその場で使えることです。エアコン、冷蔵庫、給湯、調理、洗濯などへ使った分だけ、電力会社から買う電気を減らせます。

発電量が多くても、昼間の使用量が少なければ多くを売電へ回します。反対に、在宅時間が長い家庭や、給湯・洗濯・EV充電を昼間へ移せる家庭では、自家消費率を高めやすくなります。

2. 余った電気をFITで売電できる

10kW未満の住宅用太陽光発電では、発電した電気を自宅で使い、余った分を売る余剰売電が一般的です。FIT認定を受けた設備は、定められた期間と価格で売電できます。

2026年度は、初期費用の回収を早める考え方から、最初の4年間の単価が高く設定されています。ただし、5年目から単価が下がるため、「24円が10年間続く」と誤解しないようにしましょう。

3. 電気料金が上がったときの影響を抑えやすい

発電して自宅で使う電気には、電力会社から購入する電力量単価がかかりません。将来の電気料金が上がった場合、自家消費できる家庭ほど値上がりの影響を受けにくくなります。

ただし、基本料金、夜間使用分、発電不足分までなくなるわけではありません。太陽光発電を設置しても、電気料金プランの見直しや省エネは必要です。

4. 停電時に晴れた昼間の電源を確保できる

自立運転機能を備えた機器であれば、停電時に晴れて発電している時間帯は、専用コンセントなどから電気を使える場合があります。スマートフォンの充電、情報収集、小型家電などに役立ちます。

ただし、停電しただけで家中のコンセントが自動的に使えるとは限りません。自立運転への切り替え方法、使用できる出力、専用コンセントの場所は機種ごとに異なります。設置後に取扱説明書と切替手順を家族で確認してください。

5. 蓄電池・EV・給湯機器と組み合わせやすい

昼間の余剰電力を蓄電池へためたり、EVを充電したり、給湯へ使ったりすると、自家消費率を高められます。売電単価が低い期間ほど、安く売るより自宅で使う価値が大きくなる場合があります。

ただし、機器を追加すれば必ず経済的になるわけではありません。蓄電池やV2Hには別の初期費用、交換、変換ロス、設置スペースが必要です。太陽光単体と、追加機器を含む場合を分けて試算します。

6. 発電時に燃料を燃やさず、購入電力を減らせる

太陽光発電は、運転中に燃料を燃やしません。家庭で使う電気の一部を太陽光へ置き換えることで、電力供給に伴う環境負荷の低減につながります。

一方、パネルの製造、輸送、交換、撤去、リサイクルにも資源とエネルギーを使います。長期間安全に使用し、適切に処分するところまで含めて考えることが大切です。

7. 発電量の見える化で、電気の使い方を見直せる

発電モニターやアプリで、発電量、消費量、売電量を確認できます。「晴れた昼に洗濯乾燥を行う」「待機電力を減らす」など、家族が電気を使う時間を意識するきっかけになります。

8. 卒FIT後も発電設備を使い続けられる

10年間のFIT期間が終わっても、設備が使える状態なら発電は続きます。自家消費を増やす、電力会社の卒FIT向け買取プランを選ぶ、蓄電池やEVとの連携を検討するなどの選択肢があります。

「FITが終わると太陽光発電が使えなくなる」わけではありません。むしろ、設置前から11年目以降の自家消費と維持管理を考えておくことが重要です。

太陽光発電の10のデメリットと対策

1. 初期費用が高く、回収まで時間がかかる

資源エネルギー庁の2026年2月の資料では、2025年に設置された新築住宅の10kW未満システム費用は、平均28.9万円/kW、中央値29.4万円/kWでした。4kWなら単純計算で平均約115.6万円です。

既築住宅では、屋根調査、足場、配線、補修などが加わり、新築時より高くなることがあります。容量だけでなく、工事・申請・保証・足場を含む総額で比較してください。

2. 天候・季節・地域によって発電量が変わる

雨や曇りの日は発電量が下がり、夜間は発電しません。夏は日照時間が長い一方、パネル温度が上がると出力が下がる場合があります。積雪、台風、塩害など、地域特有の条件も確認が必要です。

年間発電量の予測は一つの数字だけでなく、過去の気象データ、方角、傾斜、影、温度損失、機器損失をどのように計算したかを確認します。

3. 屋根の方角・影・形状で収益が変わる

南向きの広い屋根だけが対象ではありませんが、方角や影によって発電量は変わります。片流れ、寄棟、複雑な屋根では、同じ容量を載せにくかったり、工事費が増えたりします。

現在は影がなくても、隣地の建築、樹木の成長、アンテナや屋根設備の変更で条件が変わる場合があります。現地調査なしの概算だけで決めないことが大切です。

4. 点検・修理・パワーコンディショナー交換が必要

太陽光パネルは長く使える設備ですが、故障しないわけではありません。配線、架台、接続箱、パワーコンディショナー、発電量の低下などを確認する必要があります。

資源エネルギー庁の委員会資料では、業界ヒアリングの一例として、5kW設備の定期点検を3~5年に1回程度、1回約3.8万円、パワーコンディショナーを20年間で1回交換し約38.4万円という相場感が示されています。実際の費用は機種、設置条件、保証、地域で変わります。

見積もりでは、機器保証の年数だけでなく、出張費、点検費、交換工事、足場、保証対象外となる条件を確認します。

5. 屋根修理時にパネルの脱着費用がかかる

太陽光パネルを設置した屋根で塗装や葺き替えを行う場合、パネルを一時的に外し、工事後に戻すことがあります。足場、脱着、再配線、防水確認が必要です。

屋根の残存寿命が短い場合は、先に修理するか、屋根工事と同時に太陽光を設置するほうが総費用を把握しやすくなります。住宅会社や屋根の保証に影響しない施工方法も確認してください。

6. 売電価格は期間中ずっと同じではない

2026年度の住宅用太陽光発電では、最初の4年間は24円/kWhですが、5~10年目は8.3円/kWhです。10年間を平均すると約14.58円/kWhになるため、営業資料が最初の4年間だけを大きく見せている場合、10年間の合計と年ごとの収支を確認してください。

FIT終了後の買取価格は、電力会社やプランによって異なります。国の委員会資料では、2025年12月時点の卒FIT向け買取メニューの平均が10.0円/kWh、中央値が9.5円/kWhでしたが、11年後の価格を保証する数字ではありません。

7. 太陽光だけでは夜間や悪天候時の停電へ備えにくい

太陽光発電だけでは、夜間に電気を作れません。曇天や雨天では使用できる電力も小さくなります。停電時に家全体を通常どおり使えると考えないようにしましょう。

冷蔵庫、医療機器、夜間の照明などを継続したい場合は、蓄電池、V2H、対応分電盤、必要負荷の設計を含めて検討します。ただし、防災目的と経済性は分けて評価してください。

8. 蓄電池を付けると総額が大きくなる

蓄電池は自家消費と停電対応に役立ちますが、太陽光発電とは別の設備費がかかります。容量、出力、全負荷・特定負荷、寿命、交換、保証、設置場所も確認が必要です。

「太陽光と蓄電池はセットでなければ意味がない」という説明をそのまま受け取らず、太陽光単体、蓄電池追加、EV・V2H活用の3パターンで総額と効果を比べます。

9. 施工品質や契約条件によって住宅リスクが変わる

取付金具、防水、配線、機器位置が適切でなければ、雨漏り、配線トラブル、外観上の問題につながります。製品性能だけでなく、屋根工事の経験、施工管理、保証窓口を確認します。

「今日だけ値引き」「電気代だけでローンを払える」「必ず元が取れる」といった断定的な説明には注意してください。発電量も電気料金も将来の修理費も確定していません。

10. 撤去・処分にも費用と手続きが必要

住宅の解体、屋根の葺き替え、災害、故障などでパネルを外す場合、専門業者による撤去と適切な処理が必要です。工事業者が取り外したパネルは、原則として産業廃棄物として扱われます。

撤去費用は、パネル枚数、階数、屋根形状、勾配、足場、運搬などで変わります。補助金を利用した設備は、処分時期によって返還手続きが必要になる場合もあるため、交付条件を保管しておきましょう。

2026年度のFIT価格|24円が10年間続くわけではない

2026年度に新たにFIT認定を受ける10kW未満の住宅用太陽光発電には、初期投資支援の価格体系が適用されます。

期間 2026年度のFIT価格 考え方
1~4年目 24円/kWh 導入初期の投資回収を支援する期間
5~10年目 8.3円/kWh 前半より売電収入が減るため、自家消費との比較が重要
11年目以降 電力会社との契約による 卒FIT向け買取、自家消費、蓄電池・EV活用などを選ぶ

FITの適用条件や認定時期は、資源エネルギー庁と契約先へ確認してください。

制度の前半だけを使った回収年数ではなく、5~10年目、卒FIT後、点検・交換まで含めた収支表を作ります。また、余剰電力を売る価値と、自宅で使って購入電力を減らす価値を比べます。

太陽光発電は元が取れる?4kWのモデルケース

回収年数は、設置費用、発電量、自家消費率、電気料金、売電単価、維持費で変わります。ここでは、制度と平均的な数値のイメージをつかむため、4kWの新築住宅を例に試算します。

試算条件 設定値 根拠・注意
設備容量 4kW 説明用のモデル。最適容量は屋根と使用量で変わる
年間発電量 約4,732kWh JPEAの例示値1kW当たり年間1,183kWhを使用
自家消費率 35% 2025年の平均余剰売電比率64.8%を参考に丸めた仮定
自家消費の価値 27.45円/kWh 国の2026年度想定値。実際の電気料金とは異なる
売電単価 1~4年目24円、5~10年目8.3円 2026年度の10kW未満FIT
設置費用 約115.6万円 2025年新築平均28.9万円/kW×4kWの単純計算

ローン金利、補助金、発電低下、保険、点検、修理、税金は含めていません。

期間 自家消費の価値 売電収入 年間の経済効果
1~4年目 約4.5万円/年 約7.4万円/年 約11.9万円/年
5~10年目 約4.5万円/年 約2.6万円/年 約7.1万円/年
10年間合計 自家消費価値と売電収入の合計 約90.3万円

金額は概算で、実際の収支を保証するものではありません。

この条件では、10年間の経済効果は約90.3万円となり、平均設置費用約115.6万円を10年以内に全額回収する計算にはなりません。ただし、11年目以降も発電と自家消費は続きます。反対に、既築工事、ローン金利、修理が増えれば回収は遅くなります。

電気料金が27.45円/kWhより高く、昼間の自家消費が多い家庭では経済効果が大きくなる可能性があります。補助金を利用できる場合や、設置費用を抑えられた場合も回収期間は短くなります。

回収年数の基本式
実質負担額 ÷ 年間の経済効果

実質負担額=設置総額+金利+維持費-補助金
年間の経済効果=自家消費量×購入単価+売電量×売電単価

営業担当者の回収年数を見るときは、最初の4年間の24円だけで計算していないか、5年目以降の8.3円、パワーコンディショナー交換、屋根工事を含めているかを確認します。

4kW太陽光発電の自家消費・売電収入・10年間の経済効果の試算

売電より自家消費を増やしたほうがよいケース

自家消費の価値が売電単価を上回る場合、余った電気を安く売るより、家で使うほうが経済的です。

たとえば、購入電力が1kWh当たり30円で、売電単価が8.3円なら、発電した1kWhを自宅で使う価値は売る場合より大きくなります。ただし、使う必要のない電気を増やしては節約になりません。夜に行っていた家事や給湯、EV充電を昼へ移します。

  • 食洗機、洗濯乾燥機、掃除機を晴れた昼間に動かす
  • ヒートポンプ給湯機の沸き上げ時間を昼へ寄せる
  • 在宅勤務中の空調や調理へ使う
  • EV・PHEVを日中に充電する
  • 蓄電池へため、夕方以降へ回す

時間帯別料金プランを利用している場合は、夜間単価との比較も必要です。太陽光を導入した後の電気料金プランが、導入前の生活に合ったままとは限りません。

蓄電池は付けるべき?経済性と停電対策を分ける

蓄電池は、余剰電力を夕方や夜に使い、自家消費率を高める設備です。停電時にも、ためた電気を使える可能性があります。

ただし、蓄電池の追加費用を電気代の差だけで回収できるかは、容量、価格、補助金、電気料金、充放電回数、変換ロスによって変わります。防災上の安心にいくら支払うかという価値も含め、経済効果と分けて考えましょう。

目的 確認する項目 注意点
電気代を抑える 昼間の余剰量、夜間使用量、買電・売電単価 蓄電池費用と変換ロスを含める
停電へ備える 容量、出力、使用時間、全負荷・特定負荷 使いたい家電を同時に動かせるとは限らない
EVを活用する 車種、V2H対応、車の在宅時間、走行距離 車が外出中は家庭用電源として使えない

太陽光単体と追加設備込みの見積もりを分けて比較します。

太陽光発電の補助金は自治体・年度ごとに確認する

住宅用太陽光発電や蓄電池の補助制度は、都道府県、市区町村、住宅の条件、設備の組み合わせによって異なります。全国のすべての家庭が同じ金額を受け取れる制度ではありません。

補助金は、契約前や工事前の申請が条件になる場合があります。予算上限へ達すると受付が終了することもあります。見積もりを取る段階で、自治体の公式ページから次の項目を確認してください。

  • 申請できる人と住宅の条件
  • 対象となる設備・型番・認証
  • 契約・着工・設置・支払いの順番
  • 国や都道府県の制度と併用できるか
  • 申請期限と予算残額
  • 実績報告に必要な写真・領収書・保証書
  • 一定期間内に処分した場合の返還条件

業者から「補助金が必ず出る」と説明されても、最終的な条件は自治体の交付要綱と申請窓口で確認します。

太陽光発電の見積もりで確認する12項目

見積もりは、総額だけを並べても正しく比較できません。同じ屋根、同じ容量、同じ発電条件で、費用と保証の範囲をそろえます。

  • 太陽光パネル、パワーコンディショナー、架台のメーカーと型番
  • パネル容量と、パワーコンディショナーの容量
  • 年間発電量の予測と、影・温度・配線などの損失率
  • 自家消費率、売電比率、電気料金単価の設定
  • 1~4年目、5~10年目、11年目以降の収支
  • 足場、申請、電気工事、モニターを含む設置総額
  • ローン金利を含む総支払額
  • 屋根材、築年数、耐荷重、防水、住宅保証への影響
  • 製品保証、出力保証、施工保証、雨漏り保証の違い
  • 点検頻度、点検費、出張費、交換費
  • 屋根修理時の脱着と、将来の撤去・処分
  • 会社が廃業した場合の保証窓口

発電予測は、最も大きい数字を選ぶのではなく、計算条件を確認します。営業担当者が電気料金の値上がりを大きく設定している場合や、修理費をゼロにしている場合は、条件を現実的な値へ直してもらいましょう。

3社を同じ条件で比べる

複数社を比較するときは、希望容量、蓄電池の有無、ローン期間、電気料金、売電単価をそろえます。容量が違う見積もりは、総額だけでなく1kW当たり費用と年間発電量も比べます。

最安値だけで決めると、足場、申請、保証、配線工事が別料金になっている場合があります。「工事完了までに支払う総額」と「20年間に想定する費用」の二つを確認してください。

太陽光発電が向いている家かを屋根・居住期間・電力使用・費用で判断する流れ

太陽光発電のメリット・デメリットに関するよくある質問

太陽光発電の一番大きなメリットは何ですか?

発電した電気を自宅で使い、電力会社から買う電気を減らせることです。余剰電力は売れますが、売電単価が下がる期間もあるため、自家消費できる量が重要です。

太陽光発電の一番大きなデメリットは何ですか?

初期費用が高く、回収結果が屋根条件、発電量、電気料金、維持費に左右されることです。どの家庭でも同じ年数で元が取れる設備ではありません。

2026年度の住宅用太陽光発電の売電価格はいくらですか?

新たにFIT認定を受ける10kW未満では、1~4年目が24円/kWh、5~10年目が8.3円/kWhです。10年間を平均すると約14.58円/kWhで、24円が10年間続くわけではありません。

太陽光発電は何年で元が取れますか?

設置費用、自家消費率、発電量、電気料金、売電単価、金利、維持費で変わります。この記事の4kWモデルでは、10年間の経済効果は約90.3万円ですが、個別の回収年数は見積条件をそろえて計算する必要があります。

太陽光発電を付けると電気代はゼロになりますか?

通常はゼロになりません。夜間、悪天候、発電不足時は電力会社から購入します。基本料金や制度上の負担も残る場合があります。

停電時は家中の電気を使えますか?

太陽光単体では、晴れた昼間に自立運転用コンセントから限られた電力を使う方式が一般的です。家全体への自動給電や夜間利用には、対応機器・蓄電池・V2Hなどが必要になる場合があります。

北向きの屋根でも太陽光発電を設置できますか?

製品・屋根条件によって設置できる場合はありますが、発電量、反射光、施工条件を慎重に確認します。南向きと同じ発電量を前提にせず、方角別の予測を出してもらいましょう。

太陽光パネルは掃除しないと発電しませんか?

通常の汚れは雨で流れる場合がありますが、落ち葉、鳥のふん、積雪、局所的な汚れで発電へ影響することがあります。屋根へ自分で上らず、発電量の変化や目視で異常があれば施工店へ相談してください。

パワーコンディショナーは交換が必要ですか?

長期利用では交換を見込んでおく必要があります。交換時期と費用は機種、設置環境、使用状況、保証によって異なります。見積もりの回収計算へ交換費を入れましょう。

卒FIT後は太陽光発電を使えなくなりますか?

設備に問題がなければ使い続けられます。自家消費、卒FIT向けの売電契約、蓄電池やEVとの連携などを選べます。

蓄電池は太陽光発電と同時に付けるべきですか?

同時設置が常に有利とは限りません。停電時に使いたい電力、自家消費できる余剰量、蓄電池価格、補助金、交換を含め、太陽光単体との違いを比較します。

補助金を使えば必ず元が取れますか?

補助金は初期負担を減らしますが、発電量や維持費を保証するものではありません。申請時期、対象設備、併用条件を確認し、補助金なし・ありの両方で収支を見ます。

中古住宅に太陽光発電を後付けできますか?

屋根材、築年数、耐荷重、防水、電気設備に問題がなければ設置できる場合があります。近い時期に屋根修理が必要なら、先に修理するか同時施工を検討します。

太陽光発電で後悔しないために最初にすることは何ですか?

過去12か月の電気使用量と料金を確認し、屋根調査を受け、複数社へ同じ条件で見積もりを依頼します。最初の4年間だけでなく、20年間の費用と効果を比べてください。

結局、太陽光発電はメリットとデメリット、どちらが大きいのですか?

一律の答えはなく、屋根条件と暮らし方で変わります。日当たりがよく、長く住む予定があり、昼間に電気を使う家庭ではメリットが大きくなりやすい一方、日照条件が悪い、数年で住み替える、夜型の生活が中心という家庭では、初期費用やデメリットのほうが目立つことがあります。過去の電気使用量と屋根調査をもとに、自分の家の条件で試算することが判断の近道です。

まとめ|太陽光発電は自家消費・屋根・総費用で判断する

太陽光発電には、購入電力量を減らせる、余剰電力を売れる、晴れた昼間の停電時に電源を確保できる、環境負荷を減らせるといったメリットがあります。

一方、初期費用、天候による変動、屋根条件、点検・交換、屋根修理、卒FIT後の単価、撤去・処分まで考える必要があります。2026年度は1~4年目が24円/kWh、5~10年目が8.3円/kWhであり、最初の単価だけを使った回収計算では判断できません。

検討するときは、過去12か月の電気使用量、昼間の使用量、屋根の状態、居住予定年数を確認します。そのうえで、太陽光単体、蓄電池あり、設置しない場合を同じ期間で比較してください。

契約前には、3社程度から同条件の見積もりを取り、20年間の発電予測と総費用を確認します。値引き額ではなく、屋根調査、施工、保証、維持管理まで説明できる会社を選びましょう。

次に確認すること

太陽光を設置する前に、家庭の消費電力を減らしたい
自動化や見える化で、無駄な電気を減らす方法を確認できます。

スマートホームの節電方法を見る

発電設備とあわせて住宅の断熱も見直したい
窓の断熱が冷暖房、結露、室温へ与える影響を確認できます。

断熱窓の効果を見る

参考リンク

くらしのーと編集部

【記事の制作・編集担当】 くらしノート編集部は、住まい・スキル・通信・お金・防犯など、暮らしの意思決定に必要な情報を編集・発信しています。一次情報(公的機関・自治体・公式発表)を優先し、根拠の薄い情報は掲載しません。体験・取材・事例を踏まえ、読者が「今日やること」まで分かる記事づくりを心がけています。 ※掲載内容は、可能な限り公式情報を確認して作成しています。制度・料金・条件は変更される場合があるため、最新の情報は各公式サイトもあわせてご確認ください。

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