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「スマートリモコンやスマートスピーカーは導入したけれど、最近はただ声で電気をつけるだけになっている…」
そんな風に感じていませんか?
SNSで「スマートホーム上級者の暮らし」を見るとすごそうだけど、自分との違いがよくわからない。IFTTTやMatter、センサー連携…気になるけれど、難しそうで一歩踏み出せない――そんな中級者の方も多いのではないでしょうか。
実は、上級者のスマートホームは「ボタンを押す手間を減らす」だけでなく、1日の行動パターンを元に自動で動く”仕組み”を作っているんです。
AI・センサー・新しい共通規格Matterなどの登場で、以前より高度なことが一般ユーザーでも実現しやすくなっています。スマートホーム市場は今後も成長が見込まれており、コンシューマ向けのIoTデバイスは2025年に向けて成長率が上昇しています。
この記事では、以下のことをお伝えします。
- 「スマートホーム上級者とはどんな状態か」をわかりやすく定義する
- 上級者が使いこなしているデバイスやアプリ・プラットフォームを整理する
- 朝〜夜までの1日の流れに沿って、自動化シナリオ例を具体的に紹介する
- やりすぎ自動化・セキュリティ・オフライン時の備えなど、上級者ならではの注意点もまとめる
ITのプロでなくても、少しずつレベルアップすれば「考えなくても快適」な暮らしは作れます。
この記事を読みながら、自分の家・家族・ライフスタイルに合う”ちょうどいい上級者像”を一緒に考えていきましょう。
スマートホーム上級者とは?初心者・中級者との違いを整理
まずは、「スマートホーム上級者」とは何かを整理しましょう。
「操作が便利」から「考えなくても快適」へ
スマートホームのレベルは、大きく3つの段階に分けられます。
初級者:スマホ・音声で家電を操作できる段階
スマートスピーカーやスマートリモコンを使って、「アレクサ、電気つけて」「OK Google、エアコンつけて」といった音声操作ができる段階です。
スマホアプリからも家電を操作できますが、基本的には「手動で指示を出す」ことが中心です。
中級者:シーンやルーティン機能を使い、ある程度の自動化ができている段階
「おやすみ」と言うと、照明が消えてエアコンが調整される。「おはよう」と言うと、カーテンが開いて照明がつく――といった、複数の家電を一度に操作する「シーン」や「ルーティン」機能を使っている段階です。
ただし、基本的には自分で「おやすみ」「おはよう」と声をかける必要があります。
上級者:センサー・位置情報・時間など、複数条件を組み合わせて”自分で操作しなくても回る仕組み”を作っている状態
起床時間の30分前にエアコンがONになり、10分前にカーテンが自動オープン。玄関のドアが開いたら照明が自動点灯。外出時にはドアの施錠を検知して、自動で照明・エアコンがオフになる――といった、「自分で操作しなくても、状況に応じて自動で動く仕組み」を作っている段階です。
上級者のスマートホームは、「ボタンを押す」「声をかける」といった操作さえも不要にしています。
上級者に共通する3つのポイント
スマートホーム上級者には、以下の3つのポイントが共通しています。
1. 自動化の範囲:照明・空調・鍵・カーテン・音楽・通知など家全体をカバー
上級者のスマートホームは、照明・空調だけでなく、鍵・カーテン・音楽・通知など、家全体の設備・家電をカバーしています。
例えば、朝の目覚めから夜の就寝まで、1日の流れに沿って複数のデバイスが連動して動くように設計されています。
2. デバイスの組み合わせ:ハブ・センサー・ロック・カメラ・カーテンなどを役割ごとに配置
上級者は、スマートスピーカーやスマートリモコンだけでなく、以下のようなデバイスを役割ごとに配置しています。
- センサー類: 開閉センサー・人感センサー・温湿度センサー・明暗センサーなど
- スマートロック: 玄関の鍵を自動施錠・解錠
- カメラ: 防犯・見守り
- カーテン・ブラインド: 自動開閉で目覚めや省エネに活用
- マルチリモコン: 赤外線リモコンの家電をまとめて操作
これらのデバイスを組み合わせることで、「状況に応じて自動で動く仕組み」を作っています。
3. 設計思考:条件とアクションを組み合わせ、例外や家族の好みも織り込む”ルール設計”を行っている
上級者は、「もし〇〇なら××する」という条件とアクションを組み合わせた”ルール設計”を行っています。
例えば、以下のようなルールです。
- 「もし玄関のドアが開いたら(条件)、照明を点灯する(アクション)」
- 「もし起床時間の30分前になったら(条件)、エアコンをONにする(アクション)」
- 「もし位置情報が自宅から離れたら(条件)、照明・エアコンをオフにする(アクション)」
さらに、「平日だけ」「土日は除く」「家族Aがいるときだけ」といった例外や、家族の好み(温度設定・照明の色など)も織り込んでいます。
自分のレベルをチェックする簡単セルフ診断
以下の質問に「YES」「NO」で答えて、自分のレベルを確認してみましょう。
- スマホアプリや音声で家電を操作できる
→ YES: 初級者以上 - 「おやすみ」「おはよう」などのシーンやルーティンを使っている
→ YES: 中級者以上 - センサー(開閉・人感・温湿度など)を使って自動化している
→ YES: 上級者に近づいている - 位置情報やスマートロックと連動して、外出・帰宅時に自動で家電が動く
→ YES: 上級者 - IFTTTやMatterなど、異なるサービス・メーカーをつなぐツールを使っている
→ YES: 上級者 - 家族の好みや例外(平日だけ、土日は除くなど)を織り込んだルール設計をしている
→ YES: 上級者
結果の目安
- YES が1〜2個: 初級者
- YES が3〜4個: 中級者
- YES が5〜6個: 上級者
自分のレベルを確認できたら、次のステップに進みましょう。
初級・中級・上級の違いをまとめた比較表
| レベル | 操作方法 | 自動化の範囲 | 使っているデバイス | 設計思考 |
|---|---|---|---|---|
| 初級者 | スマホ・音声で手動操作 | 単体の家電を操作 | スマートスピーカー、スマートリモコン | 操作が便利 |
| 中級者 | シーン・ルーティンで複数操作 | 複数の家電を一度に操作 | スマートスピーカー、スマートリモコン、スマートプラグなど | 操作が便利 |
| 上級者 | センサー・位置情報・時間で自動 | 家全体をカバー | ハブ・センサー・ロック・カメラ・カーテンなど | 考えなくても快適 |
この表から、上級者は「操作が便利」から「考えなくても快適」へとレベルアップしていることが分かります。
スマートホーム上級者が使いこなす”基盤”とデバイス選び
上級者になるためには、どんなデバイスやツールを使えばいいのでしょうか?
ハブ・プラットフォーム選び(Alexa/Google Home/HomeKit/その他)
スマートホームの”基盤”となるのが、ハブ・プラットフォームです。
Alexa (Amazon)
- 特徴: 対応デバイスが豊富、音声認識の精度が高い
- 音声アシスタント: Alexa
- 外部サービス連携: 幅広いサービスに対応
- 向いている人: 既にAmazon Echoを使っている人、対応デバイスの選択肢を広げたい人
Google Home (Google)
- 特徴: Googleサービスとの連携が強い、検索機能が優秀
- 音声アシスタント: Google アシスタント
- 外部サービス連携: Googleカレンダー・Gmail・YouTube Musicなどと連携
- 向いている人: Googleサービスをよく使う人、検索機能を活用したい人
HomeKit (Apple)
- 特徴: セキュリティ・プライバシー重視、Apple製品との連携がスムーズ
- 音声アシスタント: Siri
- 外部サービス連携: Apple製品・サービスと連携
- 向いている人: iPhoneやiPadを使っている人、セキュリティ重視の人
その他 (SmartThings、Home Assistantなど)
- 特徴: 高度なカスタマイズが可能、技術的な知識が必要
- 向いている人: 技術に詳しい人、完全に自分好みにカスタマイズしたい人
どれを選ぶべき?
すでに使っているスマートスピーカーや家電から「踏襲する」のが無理のない選び方です。
例えば、既にAmazon Echoを使っているならAlexaを中心に、Google Nestを使っているならGoogle Homeを中心に、というように、既存の環境を活かす方が追加投資も少なく、設定もスムーズです。
上級者が追加している代表的なデバイス
上級者は、以下のようなデバイスを追加しています。
センサー類
- 開閉センサー: ドア・窓の開閉を検知。「玄関が開いたら照明ON」などに活用
- 人感センサー: 人の動きを検知。「人がいる間だけ照明ON」などに活用
- 温湿度センサー: 室温・湿度を検知。「室温が28度を超えたらエアコンON」などに活用
- 明暗センサー: 明るさを検知。「暗くなったら照明ON」などに活用
スマートロック
- 玄関の鍵を自動施錠・解錠。位置情報と連動して「帰宅時に自動解錠」「外出時に自動施錠」などに活用
カメラ
- 防犯・見守りに活用。外出中に動きを検知したら通知、ペットや子どもの見守りなど
カーテン・ブラインド
- 自動開閉で目覚めや省エネに活用。「起床時間にカーテン自動オープン」「日中は日差しをブロック」など
マルチリモコン
- 赤外線リモコンの家電(テレビ・エアコン・照明など)をまとめて操作。スマートホームの「入り口」として活躍
これらのデバイスを組み合わせることで、「状況に応じて自動で動く仕組み」を作ることができます。
IFTTT・Matter・Home Assistantなど”上級者向けツール”の使いどころ
上級者は、以下のようなツールを使いこなしています。
IFTTT (イフト)
IFTTTは、「IF This Then That」の略で、「もし〇〇(This)したら××(That)する」という処理を登録しておくと、連携しているサービスに命令ができるWebサービスです。
例えば、以下のような使い方ができます。
- 「スマホの充電が80%になったら、充電を停止させる」
- 「猫が自動給餌器でエサを食べたら、Twitterにツイートする」
- 「Google Assistantで特定のフレーズを言ったら、Nature Remoで家電を操作する」
IFTTTは、異なるサービス・アプリ間をつなぐ「パイプ役」として活躍します。現在、800以上のチャンネル(サービス)がサポートされており、スマートホーム愛好家を中心に約3000万人が利用しています。
ただし、IFTTTは少しプログラミング的な要素が入ってくるため、初心者には難しく感じるかもしれません。無料プランと有料プランがあり、無料プランでも基本的な機能は使えます。
Matter (マター)
Matterは、スマートホームデバイスの共通接続規格です。Amazon、Apple、Google、Samsungなどの大手企業が共同で開発し、2022年10月に正式リリースされました。
Matterの特徴
- メーカーの垣根がなくなる: Matter対応製品なら、どのメーカーの製品でも、どのプラットフォーム(Alexa・Google Home・HomeKitなど)からでも操作できる
- セットアップが簡単: 従来は製品ごとに専用アプリをインストールし、複雑な設定手順を踏む必要があったが、Matterではセットアップが大幅に簡素化されている
- セキュリティ重視: すべてのMatterデバイスは、製造した瞬間からブロックチェーンレジストリの一部であり、セキュリティが強化されている
2024年末の時点では「Matter 1.4」が最新バージョンで、カメラやビデオドアベル、エネルギー管理などにも対応範囲が広がっています。
Matterは、マルチプラットフォーム対応で「メーカーの縛り」を減らす役割を果たしています。今後、Matter対応製品が増えることで、スマートホームの普及が加速すると期待されています。
Home Assistant (ホームアシスタント)
Home Assistantは、自宅サーバー型のスマートホームプラットフォームです。技術的な知識が必要ですが、完全に自分好みにカスタマイズできます。
Home Assistantはかなり上級者向けなので、興味があれば少しずつ触れていくスタンスが良いでしょう。
ネットワーク・Wi-Fi環境の整え方
上級者ほどデバイス数が増えるため、Wi-Fiルーターの位置・メッシュWi-Fi・有線接続など、土台の安定性が大切になります。
Wi-Fiルーターの位置
Wi-Fiルーターは、家の中心に置くことで電波が全体に届きやすくなります。また、床から1〜2mの高さに置くと電波が広がりやすくなります。
メッシュWi-Fi
メッシュWi-Fiは、複数のルーター(ノード)を家中に配置することで、家全体に安定したWi-Fi環境を作ることができます。
広い家や2階建て・3階建ての家では、メッシュWi-Fiを導入することで、どの部屋でも安定した通信が可能になります。
有線接続
スマートハブやテレビなど、固定して使うデバイスは有線接続することで、Wi-Fiの負荷を減らし、安定した通信が可能になります。
スマートホームデバイスが増えると、Wi-Fiに接続するデバイス数も増えるため、ルーターの性能や配置が重要になってきます。
スマートホーム上級者の1日|シーン別自動化シナリオ
ここでは、朝・日中・夜の3つの時間帯に分けて、上級者の自動化シナリオ例を紹介します。
朝:自然に目覚めて、家事が勝手に進む
シナリオ例
- 起床時間の30分前: エアコンON(室温を快適に)
- 起床時間の10分前: カーテン自動オープン(自然光で目覚める)
- 起床時間: 照明ON、BGM(好きな音楽)ON
- キッチンに移動: 人感センサーがキッチンの照明を自動点灯
- コーヒーメーカーのスイッチON: スマートプラグで自動ONも可能
このように、起床から朝食まで、自分で操作することなく快適な朝を迎えることができます。
日中〜外出時:防犯・省エネ・見守りをまとめて自動化
シナリオ例
- 玄関のドアが開く + 位置情報が自宅から離れる: 外出を検知
- 照明・エアコンを自動オフ: 省エネ
- スマートロックを自動施錠: 防犯
- 旅行中はランダム照明: 在宅偽装で防犯強化
- 防犯カメラの動き検知通知: 不審な動きがあればスマホに通知
外出時には、照明・エアコンのオフや鍵の施錠など、複数のアクションを自動で実行することで、「鍵閉めたっけ?」「エアコン消したっけ?」という不安から解放されます。
夜〜就寝前:リラックスと安全を両立するシーン
シナリオ例
- 就寝時間が近づくと: 照明の色温度を徐々に落とす(ブルーライト削減)
- 寝室だけ暖かい色に変更: リラックス効果
- 就寝時: 施錠確認(スマートロックで自動確認)
- 消し忘れチェック: 照明・エアコンなどを自動でオフ
- 睡眠モード: スマホの通知をオフ、音声アシスタントの音量を下げる
就寝時には、施錠確認や消し忘れチェックを自動で行うことで、安心して眠りにつくことができます。
トリガーとアクションを整理する”自動化レシピ表”
上記のシナリオを、トリガー(きっかけ)・条件・アクションの3列で整理してみましょう。
| シーン | トリガー(きっかけ) | 条件 | アクション(実行すること) |
|---|---|---|---|
| 朝の目覚め | 起床時間の30分前 | 平日のみ | エアコンON |
| 朝の目覚め | 起床時間の10分前 | 平日のみ | カーテン自動オープン |
| 朝の目覚め | 起床時間 | 平日のみ | 照明ON、BGM ON |
| 外出時 | 玄関のドアが開く + 位置情報が自宅から離れる | – | 照明・エアコンオフ、スマートロック施錠 |
| 帰宅時 | 玄関のドアが開く + 位置情報が自宅に近づく | 日没後 | 照明ON |
| 就寝前 | 就寝時間の30分前 | – | 照明の色温度を下げる |
| 就寝時 | 「おやすみ」と発話 or 就寝時間 | – | 施錠確認、消し忘れチェック、照明・エアコンオフ |
この表から、「トリガー」「条件」「アクション」を組み合わせることで、様々な自動化シナリオを作れることが分かります。
レシピの読み解き方
- トリガー: 自動化のきっかけ(時間・センサー・位置情報・音声など)
- 条件: トリガーが発動したときの追加条件(平日のみ・日没後など)
- アクション: 実行すること(照明ON・エアコンOFF・施錠など)
自分の暮らしに当てはめるヒント
自分の1日の流れを書き出してみて、「ここは自動化できそう」というポイントを見つけましょう。
例えば、「毎朝7時に起きる」なら「6時30分にエアコンON」、「毎晩11時に寝る」なら「10時30分に照明の色温度を下げる」といった具合に、自分の生活リズムに合わせて自動化シナリオを作ることができます。
スマートホーム上級者へのレベルアップステップ
ここまで読んで、「自分もやってみたい!」と思った方も多いのではないでしょうか。ここでは、上級者へのレベルアップステップを紹介します。
ステップ1:今の自動化を”見える化”して棚卸し
まずは、現在のシーン・ルーティンを書き出し、「どこまで自動」で「どこから手動」かを整理しましょう。
例えば、以下のような表を作ってみます。
| シーン | 現状 | 自動化レベル | 改善案 |
|---|---|---|---|
| 朝の目覚め | 「おはよう」と声をかける | 中級(手動操作) | 起床時間に自動でカーテンOPEN |
| 外出時 | スマホで照明・エアコンをオフ | 初級(手動操作) | 位置情報で自動オフ |
| 帰宅時 | 「ただいま」と声をかける | 中級(手動操作) | 玄関のドアが開いたら自動で照明ON |
| 就寝時 | 「おやすみ」と声をかける | 中級(手動操作) | 就寝時間に自動で施錠確認・消し忘れチェック |
この表を作ることで、「どこを改善すれば上級者に近づけるか」が見えてきます。
ステップ2:優先したいテーマを決める
「快適さ」「防犯」「省エネ」「家事ラク」「見守り」など、何を一番上げたいかを決めてから投資しましょう。
例えば、以下のようなテーマがあります。
- 快適さ重視: 朝の目覚め・就寝時のリラックス・室温調整など
- 防犯重視: 外出時の施錠確認・防犯カメラ・在宅偽装など
- 省エネ重視: 外出時の照明・エアコンオフ・室温に応じた自動調整など
- 家事ラク重視: ロボット掃除機の自動運転・洗濯機の自動運転など
- 見守り重視: ペットや子ども・高齢者の見守りカメラ・センサーなど
テーマを決めることで、どのデバイス・どの自動化シナリオに投資すべきかが明確になります。
ステップ3:1シーンずつ、自動化レベルを上げる
一気に全てを変えず、「朝の目覚めだけ」「帰宅時だけ」など小さな単位で試す進め方を提案します。
例えば、以下のような順番で進めます。
- 朝の目覚めを自動化: 起床時間にカーテン自動OPEN、エアコンON
- 外出時を自動化: 位置情報で照明・エアコンオフ、スマートロック施錠
- 帰宅時を自動化: 玄関のドアが開いたら照明ON
- 就寝時を自動化: 就寝時間に施錠確認、消し忘れチェック
1シーンずつ自動化することで、無理なくレベルアップできます。
ステップ4:家族目線での”使いやすさ”を見直す
スマートホームは、家族全員が使いやすいことが大切です。
家族が置いてけぼりになりやすい点
- 設定が複雑で、家族が使い方を理解できない
- 自動化が過度で、家族が「いつ何が動くか分からない」と不安に感じる
- 物理スイッチがなくなり、家族が「スマホや声がないと何もできない」と感じる
工夫のポイント
- 物理スイッチを残す: スマートホームでも、物理スイッチを残すことで、家族が「スマホや声がなくても操作できる」安心感を与える
- 手動操作の逃げ道を用意する: 自動化が過度になりすぎないよう、手動操作の逃げ道を用意する
- 家族に説明する: 「朝7時にカーテンが自動で開く」「外出時に照明が自動で消える」など、家族に説明して理解してもらう
家族が使いやすいスマートホームを作ることで、家族全員が快適に暮らせるようになります。
スマートホーム上級者こそ意識したいリスクとセキュリティ対策
上級者ほど、リスクやセキュリティにも目を向ける必要があります。
オフラインになったとき、家はどう動く?
スマートホームは、インターネットに接続して動作するデバイスが多いため、ネット障害・クラウドサービス停止時の挙動を理解しておく必要があります。
ネット障害時に起こりうること
- エアコンが切れたまま、または動かせない
- スマートロックが開かない、または施錠できない
- 照明が操作できない
- 防犯カメラが機能しない
備えのポイント
- 物理スイッチを残す: スマートホームでも、物理スイッチを残すことで、ネット障害時にも操作できる
- ローカル制御できるデバイスを選ぶ: ネットがなくても動作するデバイス(例: Matter対応デバイスはローカル通信が可能)を選ぶ
- バッテリー駆動のデバイスを活用: 停電時にも動作するデバイスを活用する
「止まっても困らない・誤作動しても致命的ではない」設計にしておくと安心です。
誤作動・やりすぎ自動化への対処
センサー誤検知・タイマー設定ミスなど、上級者ほど起きがちなトラブル例を紹介します。
よくあるトラブル例
- センサー誤検知: 人感センサーがペットを検知して照明が点灯する
- タイマー設定ミス: 起床時間を間違えて設定し、深夜にカーテンが開く
- やりすぎ自動化: 自動化が過度で、家族が「いつ何が動くか分からない」と不安に感じる
対処のポイント
- ログの取り方: IFTTTやスマートホームアプリで、「いつ何が動いたか」のログを確認する
- 検証用シーンの作り方: 新しい自動化シナリオを作る前に、検証用シーンで動作を確認する
- 家族にフィードバックをもらう: 自動化が過度になっていないか、家族にフィードバックをもらう
トラブルが起きたときは、ログを確認して原因を特定し、設定を見直しましょう。
プライバシー・セキュリティの基本
カメラ・マイク・クラウド接続デバイスの扱い方、アカウントの2段階認証・パスワード管理の重要性を解説します。
カメラ・マイクの扱い方
- カメラ: 寝室やプライベートな空間には設置しない。来客時にはカメラをオフにする
- マイク: スマートスピーカーのマイクは、必要に応じてミュートボタンでオフにする
クラウド接続デバイスの扱い方
- アカウントの2段階認証: スマートホームアプリのアカウントは、2段階認証を有効にする
- パスワード管理: 使い回しを避け、強固なパスワードを使う
セキュリティ認証制度
Matterなどの共通規格は、セキュリティ優先の設計哲学を優先するアーキテクチャにより、幅広い新たなサイバー脅威に対しても強化されています。すべてのMatterデバイスは、製造した瞬間からブロックチェーンレジストリの一部であるため、ライフサイクルのすべての段階にセキュリティ要素が組み込まれています。
スマートホーム上級者ほど、セキュリティ・プライバシーに目を向け、安全に使いこなすことが大切です。
スマートホーム上級者を目指すうえで大事にしたいこと【まとめ】
最後に、記事全体のポイントを整理しましょう。
上級者とは、「デバイス数の多さ」よりも「自動化の設計と暮らしへのなじみ方」が重要
スマートホーム上級者は、たくさんのデバイスを持っているから上級者なのではありません。
大切なのは、「自動化の設計」と「暮らしへのなじみ方」です。
- 1日の行動パターンを元に、自動で動く”仕組み”を作っている
- 家族全員が使いやすいように、物理スイッチや手動操作の逃げ道を残している
- リスクやセキュリティにも目を向け、「止まっても困らない・誤作動しても致命的ではない」設計にしている
デバイス数よりも、「自分たちの暮らしに合った自動化」を作ることが、上級者への道です。
プラットフォーム・デバイス・IFTTT/Matterなどのツールはあくまで手段
Alexa、Google Home、HomeKit、IFTTT、Matter――これらはあくまで手段です。
大切なのは、「自分の生活・家族・住宅環境に合ったものを選ぶ」ことです。
- 既に使っているスマートスピーカーや家電から「踏襲する」のが無理のない選び方
- 「快適さ」「防犯」「省エネ」「家事ラク」「見守り」など、何を一番上げたいかを決めてから投資する
- 新しいツールに飛びつくのではなく、自分の暮らしに合ったものを選ぶ
ツールに振り回されず、自分の暮らしに合ったものを選びましょう。
小さなシーンから少しずつ自動化レベルを上げていくと、挫折しにくい
一気に全てを変えるのではなく、1シーンずつ自動化レベルを上げていきましょう。
- ステップ1: 今の自動化を”見える化”して棚卸し
- ステップ2: 優先したいテーマを決める
- ステップ3: 1シーンずつ、自動化レベルを上げる
- ステップ4: 家族目線での”使いやすさ”を見直す
小さなシーンから始めることで、無理なくレベルアップできます。
リスクやセキュリティにも目を向け、「止まっても困らない・誤作動しても致命的ではない」設計にしておくと安心
スマートホーム上級者ほど、リスクやセキュリティにも目を向けます。
- オフライン時の備え(物理スイッチを残す、ローカル制御できるデバイスを選ぶ)
- 誤作動への対処(ログの取り方、検証用シーンの作り方)
- プライバシー・セキュリティの基本(カメラ・マイクの扱い方、2段階認証)
「止まっても困らない・誤作動しても致命的ではない」設計にしておくと、安心して使い続けることができます。
完璧な”スマートホーム上級者”像を目指す必要はなく、自分たちの暮らしに合う範囲で”ちょうどいい上級者”になればいい
最後に、大切なメッセージをお伝えします。
完璧な”スマートホーム上級者”像を目指す必要はありません。
大切なのは、「自分たちの暮らしに合う範囲で”ちょうどいい上級者”になる」ことです。
- 全てを自動化する必要はありません。自分が「ここは自動化したい」と思うシーンだけでOKです
- 家族が置いてけぼりにならないよう、家族全員が使いやすいスマートホームを作りましょう
- リスクやセキュリティにも目を向け、安心して使い続けられるスマートホームを作りましょう
ITのプロでなくても、少しずつレベルアップすれば「考えなくても快適」な暮らしは作れます。
この記事を読んで、「自分もやってみたい!」と思った方は、まずは1シーンから始めてみましょう。朝の目覚めだけ、帰宅時だけ――小さな一歩から、上級者への道が始まります。
あなたの暮らしに合う”ちょうどいい上級者像”を、一緒に作っていきましょう。