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久しぶりにエアコンをつけたら、なんだかカビ臭い…。そんな経験はありませんか?エアコン内部に繁殖したカビは、不快なニオイだけでなく、アレルギーや喘息を引き起こす原因にもなり、放置するのはとても危険です。
この記事では、自分で手軽にできるカビ掃除の具体的な手順から、市販スプレーの正しい使い方、そして「自分じゃ無理かも…」と感じたときにプロへ依頼する際のポイントまで、エアコンのカビ掃除に関する知識を網羅的にまとめました。
正しい知識でカビを撃退し、クリーンな空気で快適な夏を迎えましょう。
あなたのエアコン大丈夫?カビが繁殖する原因と健康へのリスク
そもそも、なぜエアコンの内部にカビが発生してしまうのでしょうか?それは、カビが好む3つの条件が揃いやすいからです。
- 水分(結露):冷房運転をすると、内部の熱交換器が冷やされ、空気中の水分が結露して水滴になります。
- 栄養(ホコリ):エアコンは室内の空気を吸い込むため、空気中のホコリや汚れも一緒に内部に溜まっていきます。これがカビの栄養源になります。
- 適度な温度:カビは20〜30℃の温度で最も活発に繁殖します。冷房を止めた後のエアコン内部は、まさにこの温度帯になりがちです。
この3つの条件が揃ったエアコン内部は、カビにとって最高の住処。放置すると、カビの胞子がエアコンの風に乗って部屋中にまき散らされ、アレルギー性鼻炎や気管支喘息、ひどい場合には夏型過敏性肺炎といった健康被害を引き起こす可能性があります。
【自分でやる】エアコンのカビ掃除4ステップ|用意する道具と掃除範囲
「カビが怖いから早速掃除したい!」と思っても、自分で安全に掃除できる範囲は限られています。DIYで掃除するのは、「フィルター」「カバー」「吹き出し口の見える範囲」までと心得ましょう。
【用意する道具リスト】
- ゴム手袋、マスク、メガネ
- 掃除機
- 中性洗剤(食器用洗剤でOK)
- 古い歯ブラシ、スポンジ
- 雑巾(2〜3枚)
- 汚れ防止の養生シートやゴミ袋
- 脚立または安定したイス
【カビ掃除4ステップ】
- 【準備】電源プラグを抜き、養生する
**必ずコンセントから電源プラグを抜いてください。**感電や故障を防ぐため、一番重要な作業です。エアコンの下の床や壁が汚れないよう、養生シートやゴミ袋を敷いておきましょう。 - 【フィルター】ホコリを掃除機で吸い、水洗いする
エアコンのカバーを開けてフィルターを取り外します。まずは掃除機で表面の大きなホコリを吸い取ります。その後、裏側からシャワーを当てて水洗いし、細かい汚れを押し出します。油汚れがひどい場合は、中性洗剤と歯ブラシで優しく洗いましょう。
(写真:ホコリが詰まったフィルターと、洗浄後きれいになったフィルターの比較) - 【吹き出し口】見える範囲のカビを拭き取る
固く絞った雑巾で、風が出てくるルーバー(羽)や、その奥の見える範囲の汚れを丁寧に拭き取ります。細かい部分は歯ブラシや綿棒を使うと便利です。 - 【乾燥】しっかり乾かして、送風運転
洗浄したフィルターや拭き掃除した部分を完全に乾かします。フィルターを元に戻したら、電源プラグを差し込み、1〜2時間ほど「送風」運転をして、内部に残った水分をしっかり乾燥させれば完了です。
これだけは守って!DIY掃除の3つの注意点と落とし穴
良かれと思ってやった掃除が、故障の原因になることも。以下の3つのポイントは必ず守ってください。
- 電装部品に絶対に水をかけない
エアコンの右側には、基盤などの電気系統の部品が集中しています。ここに水や洗剤がかかると、高額な修理費用がかかる故障の原因になります。絶対に濡らさないようにしましょう。 - 「カビキラー」など塩素系漂白剤は使わない
お風呂場で活躍するカビキラーですが、エアコンへの使用はNGです。金属部品を腐食させたり、刺激の強い成分が内部に残り、健康に悪影響を与えたりする危険があります。 - ファンの奥まで無理に掃除しない
吹き出し口の奥にある「送風ファン」の汚れが気になっても、無理やり棒などを突っ込んで掃除するのはやめましょう。ファンが変形したり、割れたりして、異音や故障の原因になります。
市販のエアコン掃除スプレー|効果的な使い方と選び方のコツ
市販のエアコン掃除スプレーは手軽で便利ですが、正しく使わないと効果が半減したり、逆にカビを増殖させたりすることも。
【選び方のコツ】
- 「フィン用」「ファン用」を確認:掃除したい場所専用のスプレーを選びましょう。間違えると効果がないばかりか、故障の原因にもなります。
- 防カビ成分の有無をチェック:洗浄だけでなく、その後のカビ予防もしたい場合は、「防カビ剤配合」と書かれた商品がおすすめです。
【効果的な使い方】
- スプレー前に、フィルターのホコリは必ず掃除しておく。
- 洗浄したい部分(フィンなど)に、適切な距離から均一にスプレーする。
- 商品に記載された時間放置する。
- 使用後は必ず1時間以上の「送風」運転で内部をしっかり乾燥させる。(これを怠ると、残った水分で逆にカビが繁殖しやすくなります)
内部の黒カビはプロの領域!業者に依頼するメリットと費用目安
吹き出し口から奥を覗いて、黒い点々としたカビが見える場合、それは氷山の一角です。内部の送風ファンや熱交換器(アルミのフィン部分)までカビがびっしり…というケースがほとんど。この領域は、残念ながらDIYでは掃除できません。
そんな時は、プロのエアコンクリーニングを検討しましょう。
- メリット:
- 分解洗浄で内部まで徹底的にキレイに:高圧洗浄機を使い、自分では届かない内部のカビや汚れを根こそぎ洗い流してくれます。
- 時間と手間の節約:約1.5〜2時間で作業は完了。安心してお任せできます。
- オプションも充実:洗浄後に「抗菌・防カビコート」を施工してもらえば、カビの再発を長期間抑えることができます。
- 費用目安:
- 壁掛けエアコン(通常タイプ):8,000円 ~ 15,000円程度
- 作業の流れ:
養生 → エアコン分解 → パーツ洗浄 → 高圧洗浄 → 組み立て → 動作確認
もうカビさせない!今日からできるエアコンの簡単カビ予防法
掃除が終わったら、これからはカビを発生させない工夫が大切です。今日からできる簡単な予防法をご紹介します。
- 冷房使用後に1〜2時間「送風運転」をする
これが最も効果的です。内部の結露を乾燥させ、カビの発生を強力に防ぎます。 - 月に1〜2回はフィルターを掃除する
ホコリというカビの栄養源を断ち切りましょう。 - 定期的に部屋の換気をする
部屋全体の湿度を下げ、ホコリを屋外に排出することで、エアコン内部をクリーンに保ちます。 - 長期間使わない時期も、月に1度は送風運転
エアコン内部にホコリが溜まるのを防ぎます。
まとめ:「エアコンのカビ掃除」で快適な夏を迎えよう
最後に、エアコンのカビ掃除の重要なポイントを振り返りましょう。
- エアコンのカビは、不快なだけでなく健康リスクもあるため放置はNG。
- 自分でできるのは「フィルター」や「吹き出し口の見える範囲」まで。
- DIYでは「電装部品を濡らさない」「塩素系洗剤を使わない」を徹底する。
- 吹き出し口の奥に黒いカビが見えたら、無理せずプロに依頼するサイン。
- 掃除後は「送風運転」と「定期的なフィルター掃除」でカビを予防することが大切。
表面的な汚れは自分で手軽にケアし、年に1〜2回はプロのクリーニングで内部の汚れをリセットする。この組み合わせが、エアコンを長く清潔に保つ理想的な方法です。正しい知識でカビ対策を行い、気持ちの良い空気で毎日を過ごしましょう。