墓じまい補助金が使える自治体10選

※本記事にはプロモーションが含まれています

「墓じまいに補助金が使える自治体はあるの?」と調べると、一覧記事はたくさん出てきます。ですが、実際には“現金の補助金”だけでなく、“使用料の返還”“返還協力金”“合葬墓への特例移行”まで混ざって紹介されていることが多く、読んでも結局わかりにくいんですよね。そこでこの記事では、2026年4月17日時点で確認できた自治体の公式情報をもとに、「どんな制度があるのか」「どの人が対象になりやすいのか」を整理していきます。

先に大事なことをお伝えすると、墓じまいで使える制度は、住んでいる自治体の住民向け補助というより、その自治体の公営墓地を使っている人向け制度であるケースがかなり多いです。つまり、「自分の住所がある自治体」ではなく、「お墓がある自治体」「その墓地の管理者がどこか」を先に確認したほうが、話が早いことが少なくありません。

墓じまい補助金が使える自治体は少ない

「墓じまい補助金」という言葉だけを見ると、自治体からまとまった現金が出るイメージを持ちやすいです。けれど、実際に公式ページを見ていくと、制度は大きく4種類に分かれます。ひとつ目は墓石撤去や原状回復の費用を助成する制度、ふたつ目は墓地使用料の返還、みっつ目は返還協力金、そして最後が合葬墓への移行や特例利用によって将来の負担を軽くする制度です。

この違いを知らないまま調べると、「補助金があると思っていたのに、実際は使用料の一部返還だった」「墓石撤去費が出ると思ったら、合葬墓への移行制度だった」といったズレが起こります。特に都立霊園の施設変更制度は、合葬式墓地に移ることで今後の使用料や年間管理料が不要になる制度ですが、今あるお墓を更地にする費用は使用者負担です。ここはかなり誤解されやすいポイントです。

墓じまい補助金が使える自治体一覧【2026年4月時点】

下の表は、自治体の公式情報をもとに、墓じまいに関連して費用負担が軽くなる制度を整理したものです。金額や条件は細かい要件で変わるため、実際に動く前には必ず各自治体の最新案内を確認してください。

下の表は、自治体の公式情報をもとに、墓じまいに関連して費用負担が軽くなる制度を整理したものです。金額や条件は細かい要件で変わるため、実際に動く前には必ず各自治体の最新案内を確認してください。
自治体 制度タイプ 主な内容 押さえたい条件
千葉県市川市 原状回復費助成+使用料一部返還 原状回復費は最大44万円、使用料返還あり 市川市霊園の一般墓地返還が前提
千葉県浦安市 墓石撤去費助成+合祀室改葬 墓石撤去費は上限15万円、合祀室改葬先の使用料負担なし 墓地公園の通常墓所・小型墓所の使用者向け
群馬県太田市 墓石撤去費助成 墓石撤去費の実費または20万円のいずれか低い額 八王子山公園墓地の返還が前提
茨城県水戸市 返還協力金 区画に応じて7万円〜29.4万円など 7年以上経過、未納骨、管理料未納なし
大阪府泉大津市 永代使用料の返還 15年未満で50%、30年未満で30%返還 公園墓地返還時に原状回復が必要
岐阜県岐阜市 墓地使用料の返還 返還時に墓地使用料の3分の1を返還 市営墓地返還時に承認証などが必要
北海道苫小牧市 使用料の還付 使用許可後2年以内なら使用料の半額還付 原状回復して返還する必要あり
岡山県玉野市 既納使用料の還付 通常は未使用50%・使用済み10%、旧許可分は高い返還率あり 玉野市霊園の返還が前提
千葉県市原市 合葬墓への無料移行 返還墓地内の焼骨に限り合葬墓を無料利用可 市営墓園返還が前提、対象は埋蔵中の焼骨
栃木県下野市 使用料の還付 未使用返還で75%・50%・25%など 許可時期と使用状況で還付率が変わる

※ 表内の内容は各自治体の公式ページをもとに整理しています。市川市は原状回復費助成と使用料返還、浦安市は上限15万円の墓石撤去費助成と合祀室改葬、太田市は八王子山公園墓地で実費または20万円の低い方、水戸市は返還協力金、泉大津市は15年未満50%・30年未満30%返還、岐阜市は3分の1返還、苫小牧市は2年以内半額還付、玉野市は使用状況に応じた還付、市原市は合葬墓無料利用、下野市は許可時期や未使用かどうかで還付率が変わります。

自治体ごとの違いをもう少しわかりやすく見る

市川市はかなり手厚い部類です。一般墓地返還促進事業として、原状回復費の助成だけでなく、使用料の一部返還もあります。助成限度額は墓地の種類によって異なり、普通墓地で最大44万円、芝生墓地は7.5万円です。さらに、一般墓地返還を条件に合葬式墓地の特例許可もあり、1体用7万1,000円、2体用14万2,000円で申し込めます。

浦安市もかなりわかりやすい制度です。墓地公園の通常墓所または小型墓所の使用者は、墓石撤去費等助成制度と合祀室改葬等許可制度のいずれか、または両方を申請できます。墓石撤去費の補助は上限15万円で、合祀室への改葬は改葬先の使用料負担なしで利用できます。つまり、「撤去費を少し軽くしたい人」と「改葬先の費用も抑えたい人」の両方に向いた設計です。

太田市は、八王子山公園墓地の返還時にかかる墓石撤去費を助成しています。助成額は、祭祀費用を除く墓石撤去費用の実費か20万円のどちらか低い額です。ここで大事なのは、対象が八王子山公園墓地に限られることと、墓石撤去が終わってから申請する流れだということです。返還届と同時申請はできません。

水戸市は少しタイプが違い、返還促進事業への協力金という形を取っています。対象になるのは、使用許可日の翌年度から7年以上経過し、区画内に納骨したことがなく、管理料の未納がない人です。つまり「まだ使っていない区画を返す人」に向いた制度です。金額も区画によって異なり、4平方メートル区画で7万円、12平方メートル区画で29万4,000円など細かく決まっています。

泉大津市、岐阜市、苫小牧市、玉野市、下野市は、どちらかというと「墓石撤去費の補助」ではなく、「既に払った使用料の一部が戻る」タイプです。泉大津市は15年未満で50%、30年未満で30%返還、岐阜市は3分の1返還、苫小牧市は2年以内なら半額還付、玉野市は未使用50%・使用済み10%が基本、下野市は許可時期と未使用かどうかで75%・50%・25%などに分かれています。ここは自治体ごとにルールがかなり違うので、「返還金があるらしい」で進めず、必ず自分の区画条件で確認したいところです。

市原市は、現金補助ではありませんが、使い方によってはかなり助かる制度です。市営墓園を返還する場合、その墓地に埋蔵されている焼骨に限って、市原市海保墓園の合葬墓を無料で利用できます。墓じまいで「次の受け入れ先の費用が心配」という人にとっては、実質的な負担軽減につながりやすい制度です。

制度が使えるか判断する3つのチェックポイント

お墓がある場所は公営墓地か

いちばん先に見るべきなのはここです。今回確認した制度の多くは、市営墓地、公園墓地、霊園など、自治体が管理する墓地の使用者を対象にしていました。市川市は市川市霊園、浦安市は墓地公園、太田市は八王子山公園墓地、水戸市は公園墓地、泉大津市は公園墓地、岐阜市は市営墓地、苫小牧市は市営霊園、玉野市は玉野市霊園、下野市は市営墓地という形です。寺院墓地や民営霊園まで広く使える制度とは言いにくいのが実態です。

返還前に原状回復が必要か

かなり多くの自治体が、墓地を返還する前提として原状回復を求めています。市川市、泉大津市、岐阜市、苫小牧市、玉野市、下野市はいずれも、更地に戻す、基礎や墓石を残さない、原状に復してから返還するといった条件を示しています。つまり、制度があっても「撤去工事なしでそのまま返せる」とは考えないほうが安全です。

納骨の有無や使用年数で条件が変わるか

ここも見落としやすいポイントです。水戸市は7年以上経過していて、なおかつ納骨をしたことがないことが条件です。苫小牧市は2年以内、泉大津市は15年未満か30年未満か、下野市は許可時期と未使用かどうかで還付率が変わります。玉野市も、通常は未使用50%・使用済み10%ですが、平成28年3月31日以前の許可分には別ルールがあります。制度名だけで判断すると、ここでズレやすいです。

墓じまい補助金が使えないときの費用対策

ここまで読んで、「うちのお墓は寺院墓地だから難しそう」と感じた方もいると思います。それでも、確認する価値はあります。なぜなら、自治体の制度がなくても、費用の組み立て方しだいで総額は変わるからです。

まずやっておきたいのは、今あるお墓の管理者が誰かをはっきりさせることです。自治体管理の墓地なら返還制度を確認しやすいですし、寺院墓地や民営霊園なら、自治体制度ではなく管理者独自のルールや返還条件を見る流れになります。ここが曖昧だと、調べる先そのものを間違えてしまいます。

次に、墓石撤去費と改葬先費用を分けて考えるのが大切です。市原市や浦安市、都立霊園のように、「撤去費は出ないけれど改葬先の費用が軽くなる」「将来の管理費が不要になる」といった制度もあります。補助金がないから終わり、ではなく、どの費用が軽くなるのかを分けて見ると、意外と選択肢が見えます。

墓じまい補助金を自分で調べる手順

墓じまいの制度は、全国共通の名前で統一されていません。だからこそ、調べ方にコツがあります。

最初は、「自治体名 墓地返還」「自治体名 墓じまい 補助金」「自治体名 公営墓地 返還」「自治体名 合葬墓 返還」あたりで検索するのがおすすめです。実際、今回確認した制度も、「返還協力金」「一般墓地返還促進事業」「墓所返還者等支援事業」「施設変更制度」など、自治体ごとに名前がかなり違いました。

窓口に問い合わせるときは、次の順で確認するとスムーズです。
「この墓地は自治体の返還支援制度の対象ですか」
「墓石撤去費の助成はありますか」
「使用料の返還はありますか」
「合葬墓への特例移行はありますか」
「原状回復と改葬のどちらを先に進める必要がありますか」

この5つを聞けば、だいたいの全体像はつかみやすいです。特に、都立霊園のように年ごとに募集時期がある制度では、窓口確認がかなり重要です。

墓じまい補助金に関するよくある質問

自分の住んでいる自治体に制度がなければ使えませんか

必ずしもそうではありません。多くの制度は「住民向け」よりも「その自治体の公営墓地使用者向け」です。ですので、住んでいる場所より、お墓がある場所の自治体制度を調べるほうが先です。

寺院墓地や民営霊園でも補助金は使えますか

今回確認した代表例は、公営墓地や市営霊園の返還制度が中心でした。寺院墓地や民営霊園では、同じような自治体制度がそのまま使えるとは限りません。まずは管理者に返還条件を確認し、そのうえで自治体側に関連制度があるかを確認する流れが安全です。

都立霊園の施設変更制度は補助金ですか

現金の補助金というより、今のお墓を返還して合葬埋蔵施設へ移る制度です。移行後の使用料や年間管理料は不要になりますが、現在のお墓を更地にする費用は使用者負担です。

申請前に工事を進めても大丈夫ですか

自治体によって流れが違います。太田市のように、墓石撤去が完了してから申請する制度もありますし、返還届や必要書類をそろえたうえで進める自治体もあります。自己判断で進めるより、制度ページと窓口確認をセットにするのが安心です。

墓じまい補助金を探す前に確認したいこと

墓じまいで制度を使えるかどうかは、結局この4つでかなり決まります。
「お墓の所在地」
「墓地の管理者が自治体かどうか」
「今の区画に納骨しているか」
「返還時に原状回復が必要か」

ここが整理できていれば、自治体制度の有無もかなり調べやすくなります。逆に、ここが曖昧なままだと、「補助金がない」と早合点してしまったり、対象外の制度を見てしまったりしがちです。

墓じまいは、ただお墓をなくす手続きではありません。撤去費、返還金、改葬先、将来の管理負担までまとめて考える作業です。だからこそ、「補助金があるか」だけを見るよりも、「どの費用が軽くなる制度なのか」まで見たほうが、後悔しにくくなります。まずはお墓がある自治体の公式ページか窓口で、返還制度の有無を確認するところから始めてみてください。

くらしのーと編集部

【記事の制作・編集担当】 くらしノート編集部は、住まい・スキル・通信・お金・防犯など、暮らしの意思決定に必要な情報を編集・発信しています。一次情報(公的機関・自治体・公式発表)を優先し、根拠の薄い情報は掲載しません。体験・取材・事例を踏まえ、読者が「今日やること」まで分かる記事づくりを心がけています。 ※掲載内容は、可能な限り公式情報を確認して作成しています。制度・料金・条件は変更される場合があるため、最新の情報は各公式サイトもあわせてご確認ください。

関連記事

最近の記事
おすすめ記事
おすすめ記事
おすすめ記事
PAGE TOP